初心者必見!自社株買いがなぜ株価にプラスなのか徹底解説

みなさんこんにちは。
今回は、株式投資をしているとよくニュースなどで耳にする『自社株買い』について分かりやすく解説します。
「自社株買いってよく聞くけど、なぜ株価に良い影響があるの?」
「企業がお金を使って自分の株を買うってどういうこと?」
そんな疑問を持っている投資初心者の方に向けて、自社株買いの仕組みとメリット・注意点をなるべく分かりやすく解説していきます。
- 投資の勉強をしたい・知識を増やしたい
- 投資で資産を増やしたい
- 負けない投資家になりたい
自社株買いとは?初心者でもわかる基本
自社株買いとは、企業が自分たちの発行した株式を市場から買い戻すことをいいます。
たとえば、トヨタやソニーといった上場企業が「市場に出回っている自社株を◯億円分買います」と発表するのが自社株買いです。
株式市場に出回る株の数(発行済み株式数)が減ることで、1株あたりの価値が高まる仕組みがあります。
つまり、『自社株買い=株主にプラスの効果をもたらすアクション』と考えられているのが一般的です。
したがって、好材料とされ株価を押し上げる要因となることが多いです。
なぜ自社株買いは株価に良いのか?
ここからは、自社株買いが株価にプラスとされる理由を5つ紹介します。
1. 需給バランスが改善する
株式の価格は『需要と供給』で決まります。
企業が市場で株を買うと、供給数(株数)が減るため、必然的に需要が増えます。すると、自然と株価が上がりやすくなるのです。
いわば「企業自らが買い手になる」ため、株価の下支えになるイメージです。
2. 1株あたり利益(EPS)が上がる
自社株買いをすると、市場に出回る株数が減ります。
すると『1株あたり利益(EPS)』が上昇するため、投資家から見て割安に映ることがあります。
例えば、利益が100億円で株式数が1億株の場合、EPSは100円です。しかし、自社株買いで株数を9,000万株に減らすと、EPSは111円に増えます。利益は変わっていないのに、1株あたりの価値が高まるのです。
『EPSが上がる=企業価値が高まった』と評価され、株価の上昇要因になります。
3.株主資本利益率(ROE)の改善につながる
さらに、自社株買いはROEの改善にもつながります。ROEは『株主から預かった資本をどれだけ効率よく利益に変えているか』を表す指標で、投資家が重視する数字のひとつです。ROEの計算は以下のとおり。
ROE=当期純利益/自己資本×100
自社株買を行うと、上の式の分母の自己資本が減るため、同じ利益額でもROEが高くなり、企業の収益効率が良く見えるようになります。これは投資家にとって「この会社は効率的に利益を生み出している」と評価されやすくなる要因になります。
4. 株主還元の姿勢をアピールできる
企業が自社株買いをする背景には、「利益がしっかり出ているから株主に還元したい」という意図があります。
配当金と同じく、自社株買いも株主への還元策のひとつ。
「この会社は株主を大切にしている」と市場に評価されることで、投資家からの信頼が増し、株価上昇につながりやすくなります。
5.自信をもってオススメできる企業アピール
企業が自社株買いをするということは、言い換えると『自分の会社もっと成長するから自分で買っておこう』と言っているようなものなのです。(必ずしもそうとは限りませんが)
したがって、大規模な自社株買いの発表の場合は、それだけ企業が自信をもってオススメしてくれている訳ですから、これに乗らない手はないですよね。
自社株買いの注意点
良いことばかりに見える自社株買いですが、注意点もあります。
1. 必ずしも株価が上がるとは限らない
企業が自社株買いを発表しても、市場全体が下落している局面では株価上昇効果が限定的になることがあります。
2. 資金の使い道に疑問が出る場合もある
自社株買いには多額の資金が必要です。
そのお金を「新しい事業投資」や「設備投資」に使った方がよいのでは?と市場から疑問視されるケースもあります。
3. 財務状況の悪化につながる可能性
企業が借金をしてまで自社株買いを行うと、財務体質が悪化してしまうリスクもあります。
その場合、かえって企業への信頼を損なうこともあるので要注意です。
投資初心者はどう活かすべき?
投資初心者が自社株買いをどう活用すれば良いか、ポイントを整理します。
- 自社株買いの発表=株価上昇のサインになりやすい
- 発表規模が大きいほどインパクトが強い
- 財務体質や業績もチェックして、本当に健全な還元策か確認する
つまり『自社株買い発表=無条件で買い』ではなく、企業の全体像を見て判断することが重要です。初心者の方には財務体質を見極めるなどは難しいかもしれませんが、少なくとも自己資本比率はチェックしてください。
まとめ
今回は『自社株買いがなぜ良いのか』について解説しました。
- 自社株買いは需給改善・EPS上昇・ROE改善・株主還元の姿勢・自社アピールなどで株価にプラス
- 自社株買いの規模や企業の財務状況によって効果に差がある
- 投資初心者は発表をひとつの投資判断材料にしつつ、企業全体の健全性を確認することが大切
自社株買いは株価を動かす大きなイベントです。ニュースを見たらチャンスと考えつつ、冷静に銘柄選びをしていきましょう。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。今後も株式投資に役立つ情報の発信を続けていきますので、マネーブログをどうぞよろしくお願いいたします。
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