世界トップ級のモーターメーカー!ニデック(6594)の強みと将来性を徹底解説

こんにちは。
今回は、私が現在気になっている将来成長期待の可能性を秘めたお宝銘柄(原石)をご紹介します。
個別株銘柄分析のご紹介は今後シリーズ化していこうと思います。気になった銘柄があれば、分析した結果を皆さまに共有し、個別株銘柄選定のご参考になれば幸いです。
- 個別株銘柄をやってみたい
- 成長株の探し方を知りたい
- 他の投資家の目線を参考にしたい
ニデックがお宝?その訳とは
今回ご紹介する銘柄は【ニデック:6594】になります。まず、今回私が目を付けた理由ですが、2024年12月末に『大手工作機械メーカーの牧野フライス製作所にTOB(株式公開買い付け)を実施する』と発表したのがきっかけで、気になって企業の業績や業界動向、現在の株価が適正価格なのかなどを調べてみました。
TOBとは、いわいるM&A(企業買収)の手法の一つで、企業を実質買収するために、株価を釣り上げて株を購入することを意味します。(例えば、現在の株価が1,000円の会社を買収しようとして、この会社の株を2,000円で購入します。と発表し、大株主になり会社を実質買収します。
また、その株をたまたま100株持っていれば10万円の利益が確定するため、個人投資家からは喜ばれます)今回のTOBの発表を受けて、牧野フライス製作所側は、事前交渉などはなく、発表当日に知ったと言っています。つまり、ニデック側は買収する相手方に対して相談も何もなく突然買収します。と世間に公表した訳です。
日本ではこういったやり方は異例で、公表する前に相手方と合意形成が取れた上で公表するというのが通例となっています。しかし、実は日本のこのようなやり方は世界で見ると逆に異例なのです。かなり強引なやり方にもとれますが、少し見方を変えると、今回のようなやり方が今後通例となれば、日本企業の成長はますます発展していくのではないかとも考えられます。
企業概要について
ニデックは、精密モーターおよびモーションコントロール技術を中心とした製品を手掛ける世界トップの総合モーターメーカーです。そんなニデックの主要特徴は以下のとおりです。
- 技術革新
高効率で小型軽量のモーター技術を追求し、EV市場やIoT化の進展に対応。 - グローバル展開
世界中に拠点を持ち、多国籍企業として活動。 - M&A戦略
多数の企業買収を通じて事業領域を拡大し、多角化を進める。
次に、ニデックの主要製品を紹介します。
- HDD用モーター
- AIサーバー向け水冷モジュール
- EV用駆動ユニット
事業毎の売上分析
次に、ニデックの事業毎の売上推移を過去5年分遡って調べた結果を以下に示します。
- 精密小型
主力のHDD用モーターの売上が市場のSDDへの移行に伴い売上が2023年までは減少ぎみとなっていましたが、2024年はデータセンター関連で大容量HDD需要が伴って売上を伸ばしました。 - 車載
主力のEV用駆動ユニットが電気自動車の普及に伴って売上増加を見込むはずだったが、中国のEV車価格競争の激化によって急ブレーキを踏み、直近2期連続で営業赤字となっています。 - 家電商業産業
売り上げは順調に右肩上がりを推移しており、今期は大幅利益を見込んでいます。特にクリーンエネルギー事業が好調で売上を伸ばしています。 - その他
近年M&Aによって事業を広めつつある工作機械関連がメインとなっています。売上は順調に伸ばしていますが、利益はほぼ横ばいの推移となっています。今後、M&Aによる事業拡大により、成長が期待できる伸びしろ部分ではないかと考えられます。
全体構造としては、車載事業が赤字ではあるものの、その他でしっかりカバーができています。また、家電商業産業は順調に利益を伸ばしつつ、今期は精密小型が期待できます。さらに、その他事業ではまだまだ成長の伸びしろがあるだけに、全体構造的には全く問題ないかと考えられます。
今期(2024年)の業績予想
今期の業績予想についてですが、企業予想としては、売上高・営業益ともに過去最高を予想しています。一方、上半期までの実績を確認すると、売上高・営業益ともに同期前年比で見ても増収・増益で過去最高を記録していますが、経常益・最終益が減益となっています。これは、為替差損による影響であるため、逆に言えば本業自体は好調だということが分かります。
直近株価推移について
続いて株価の推移ですが、現在が2,800円台(2025.1月)を推移しています。直近最安値はコロナ過の大幅下落時の2,419円で、この時はHDD需要の好調が人気を集め、その後一気に7,500円台まで押し上げました。しかし、その後ずるずると株価を下げつつ、コロナ時の株価が射程に入ってくるほどの安値圏に入ってきました。また、直近1年に絞ってみてみると、夏場に水冷モジュールのリリースによって一気に人気を集め、株価が2,700円台から4,000円まで上昇したのですが、その後またずるずると落ちてきて、底値圏の2,700円台に落ち着いているといった状態です。
ニデックは、人気が集まると一気に株価上昇の期待はあるが、それが続かないといったところが気になります。
注目ポイント
ニデックが現在最も注目を集めている事業が『生成AIサーバー向けの新型水冷装置』になります。今後もデータセンター需要が拡大する中で、この水冷モジュールの需要は大きく伸びていくのではないかと今市場から注目を集めています。
まとめ
今回は具体的な個別柄銘柄(ニデック:6594)について、企業分析結果をご紹介しました。私個人の感想としては、ニデックを今仕込むのは大いに賛成します。理由は述べたとおりですが、①株価が底値付近。②企業成長の伸びしろがある。③データセンター需要の水冷モジュール人気に期待。以上3点の理由から、今の底値圏で仕込むのが良いかと考えます。ただし、注意点として挙げるとすれば、売り時を考えましょう。今後の成長期待から中長期で保有するのも手とは思いますが、過去の株価推移から、一気に押し上げたあと、また元の株価まで押し下げられるという傾向がみられるため、自分の中での売値を念頭に入れて取引することをオススメします。
今回は、個別株銘柄についてご紹介しました。今後も私が気になった銘柄を独自の観点で分析してご紹介させて頂きますので、是非ブックマークして頂けたら嬉しいです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
コメント